金銭を得ることは、働くモチベーションとなります。働く動機づけを得られるということは、働く楽しみを得られることでもあります。一言で、起業すると言っても、成功するまでには、果てしのない年月が必要なこともあります。起業家に求められるものは、実行力、計画性、情熱、どんな状況でも持続できる力、誠実さなどが挙げられます。そのようなベンチャースピリットを磨くためにも、起業セミナーや、起業相談会などで、先駆者の起業にまつわる失敗談や失敗の体験談などを、耳にすることは大変有意義なことだと思います。
社会起業家の中には、押し付けの援助は時代遅れだと言う人もいます。社会問題を巻き込んだビジネスが、社会改革を担っているのだと考えているのです。全てが寄付金で運営される援助は、寄付金が途切れた時に途絶えてしまうという現実から生まれた言葉かもしれません。社会問題に取り組む働きは、穴の空いたバケツに例えられることもあります。穴の空いたバケツにいくら水を注いでも、注ぎ続けなくてはなりません。金品をやみくもに支援するだけの援助は、果てしなく無限に続けなくてはならなくなり意味を成しません。根本的に、バケツの底の穴を埋める活動を行い、支援される側が衛生的な水を自ら注げるようにサポートするような活動でなくては、何も生み出さないと考えられています。無駄な支援は、何も生み出しません。金銭は普遍的なモチベーションですが、目先の利益に騙されず、確固たる問題意識をもって社会問題と向き合わなくては、社会起業家とは言えないはずです。