労働時間は、従業員が会社の指揮命令下にある時間を指しています。法律で、これ以上働かせてはいけないというラインの時間が定められているので、原則はそれを超える労働契約は結べません。
そもそも労働時間とは何なのでしょうか。単純に会社にいる時間を指すのではなく、休憩時間を除いた実労働時間を指して言います。休憩時間以外は全て実労働時間になるので、例えば残業や早い出社を命じたのであれば、その分も労働時間としてカウントされるのです。
法律で定められている時間として、1日8時間、一週間に40時間を超えて労働させてはいけないとされています。これを「法定労働時間」と言います。法定労働時間に対して、「所定労働時間」があります。これは、会社が独自に定めたもの(労働契約や就業規則など)で、休憩時間を除いたものです。原則としては、法定労働時間を超えて定めることができません。
休憩時間についてはどうでしょうか。労働時間が6時間~8時間の場合は、最低でも45分。8時間を超える場合は最低でも1時間と決められています。更に、3つの原則があります。一つ目は、労働時間中に与える必要があること。二つ目は、従業員に一斉に与える必要があること(これに関しては例外があります)三つ目は、自由に利用させなければいけない、ということです。休憩時間中は、当然ながら休息に充てる時間です。この時間は、労働から完全に解放された状態でなければいけません。電話を取らせたり来客対応をさせたり、昼食を片手に仕事をさせるのも違反となります。これは完全に従業員の自由な時間となるので、干渉してはいけません。休憩時間と労働時間をしっかり守って、従業員の快適な環境を作る必要があると言えます。