銀行口座開設のために必要な書類や、情報について述べてきました。前項で述べたことをきちんとクリアしていることはもちろんですが、場合によっては口座開設を断られてしまう場合もあります。どのような時でしょうか、具体的に見ていきましょう。
ひとつは、バーチャルオフィスの場合です。バーチャルオフィスとは、その名の通りバーチャル(仮想)の事務所です。色々なパターンはありますが、必要最低限の住所や電話番号、FAX番号をレンタルするサービスです。当然ながら業務を行うスペースはありません。事務所の「賃貸借契約書」の提示を求められた時に出すことができませんし、固定電話も仮のものです。口座開設の際には、本当にその場所で業務を行っているかが重要になってきます。もしもバーチャルオフィスを契約している場合は、自宅を本店登録の上で、自宅の近所に銀行口座の開設申し込みをした方がスムーズになります。事業が拡大した時にもバーチャルオフィスは不利になっていくので、住所を持っておくことは重要です。
次に断られるパターンとして、事業内容や目的が不明瞭の場合です。もちろんながら社会的に不適切な場合も断られます。例えば風俗関係などを目的として登記している場合は、難しくなってくる場合があります。当然ながら、何をしているか分からない、説明ができないといったような会社も断られてしまいます。
次に、資本金が少なすぎる場合です。資本金は、1円からでも会社を立ち上げることができます。しかし、事業が回る程度の最低資本金がない場合、会社としては信用に値しないことが多いです。銀行によってもちろん基準は違いますが、信用を得るためにそれなりの額を用意しておく必要があるでしょう。