口座開設のために必要な情報については述べてきました。次に、口座開設の際に必ず必要になってくるものが印鑑です。会社設立3点セット、という呼ばれ方をするそうです。これは「代表者印(実印)」「銀行印」「社印」の3点を指しています。必ず揃える必要があります。

まずは代表者印についてです。代表者印は、法務局に登録する必要がある重要な印鑑です。印鑑証明書にも押す必要があるため、金庫などで厳重に保管をする必要があります。登記の際や、契約書などの重要書類に捺印した時に、この印鑑証明書と一緒に照合する必要があります。これによって、この印鑑が正しいものであるかを確認するのです。代表者印は「~株式会社 代表取締役之印」と記載します。そのサイズは1辺の長さが1センチを超えて、3センチ以内に収まる正方形であることが定められています。印鑑証明書との一致を確認するものなので、大理石などの欠けやすい素材で作るのは避けた方が無難です。とにかく重要な印鑑ですので、注意して扱いましょう。

次に必要なのは、「銀行印」です。これは銀行をはじめとする金融機関との取引の際に使用する印鑑です。口座から現金引き出しをする時、残高証明などの証明書を発行する時など、使用のタイミングは多いです。毎回実印を使うのではなく、この銀行印を使用した方が安全と言えます。

最後に社印についてです。会社印、角印、などと呼ばれています。「~株式会社之印」と記載されています。この印鑑は、主に日常業務で使用します。領収書や請求書の発行の際に押されることも多いので、馴染みがある人も多いと思います。当然ながら銀行印としての使用はできません。それぞれの用途を考え、しっかりと準備する必要があります。