次に、負債と資本について確認していきましょう。負債とは、一言で言えば「会社が後で返さなくてはいけない借金」となります。将来的に確定している支出とも言えます。負債は「流動負債」「固定負債」の二種類に分けることができます。その違いを確認していきましょう。

まずは流動負債についてです。これは1年以内に返済しなければいけない借金になります。来月に支払う買掛金や未払金も、これに該当します。科目は、支払手形や買掛金、借入金、未払消費税や借受金がこれに該当します。次に固定負債についてです。これは流動負債とは逆で、1年よりも後に返済すべき借金となります。例えば、資金調達のために発行した社債、銀行から借り入れた長期の借入金がこれに該当します。繰延税金負債(会計上の利益が、税務上での課税所得よりも多い場合の負債)も同じくです。1年という期間で見るので分かりやすいですが、間違えやすいのは長期の借入をした場合の仕訳です。例えば5年ベースで多額の長期の借入をしたとしましょう。初めの4年は長期借入金として処理ができますが、最後の1年は短期借入金の科目を使わなくてはなりません。特に長期で借りている場合は忘れやすくなってしまいます。前もって仮で計上するなどの工夫をして、間違えないようにしましょう。

次に資本についてです。これはその名の通り、出資者から集めたお金と、今までの会社で出た利益の繰越額の合計を指します。純資産にあたるもので、株式資本(利益準備金や自己株式、資本準備金などの資本金)、新株予約権(企業が発行した株式を、決められた額で取得できる権利)、評価替算差額金(有価証券などの評価替金)で成り立っています。