実際に利益がどれだけ出ているかということと、資金繰りが上手くできているかは別の話です。入金タイミングと支払タイミングの差(タイムラグ)を上手く使って、上手に資金を回す必要があります。

タイムラグを使うということについて述べましたが、具体的にはどう定めたら良いのでしょうか。大切なのは、最初に定める入金サイトと支払サイトです。初めに定めた期間を変えることは、難しくなってきます。何故なら途中で変えて欲しいということを申し出ると、相手に「この会社は上手く資金繰りができていない」「売り上げが悪いのか」と勘繰られてしまうからです。最初の取り決めの時は慎重に、自分に有利になるように決定しましょう。例えば、売上を月末で締めて翌月未払い、仕入れ代金に関しては月末締めで翌々月の10日払いにしておけば、確実に売上が入金されてから支払期限を迎えることができます。このように工夫することで、資金のショートを防ぐことができます。

商品を売っている会社から材料を仕入れている、という場合もあるでしょう。その場合は、売上と仕入の代金の相殺をすることもできます。ただし、向こうの状況もありますので、まずは相談してみると良いでしょう。自社に不利になり場合もあるので、自社に有利であることが前提で、確認してみましょう。

手形で取引を行っている場合は、手形の期限を確認しましょう。手形によっては期限が長く、額が大きな場合はその間の資金繰りに支障が出てしまいます。手形を早く現金化したい場合位には「手形割引」を利用しましょう。銀行やタイミングによっても割引料が違いますので、しっかり確認しましょう。逆に言えば、手形は早く現金化をすることができます。